粗食?和食?世界が認めた「日本型食生活」とは?
今日のような食事を伝統的な和食として紹介していますが、実は正確ではありません。
戦前まではこれは贅沢な食事で、一般的には多めの玄米か麦飯、味噌汁、ほんの少しの漬物が主で、魚の干物が付くのはまれだったそうです。
1日に4合は食べていた玄米か麦飯が1日のエネルギーの大半でした。総摂取カロリーは今とあまり変わらないのですが、日常の生活の運動エネルギー(移動は徒歩、肉体労働が多い、掃除や洗濯などの家事も肉体労働)が今よりはるかに多いので、これでも足りなかったようです。
大量の主食とほんの少しの副菜ですから、栄養バランスは悪く、こうした粗食の時代の日本人の平均寿命は50歳未満で、敗戦から2年経って食生活が少し豊かになった1947年(昭和22年)に初めて50歳以上になりました。
その後、短期間で急激に日本人の食は豊かになっていきます。主食の割合が3割に減り、副菜で肉などの動物性のタンパク質が増え、野菜も増え、油脂も増え、三大栄養素の糖質・タンパク質。脂質が満遍なく摂れるようになります。寿命は飛躍的に伸び、世界一の長寿国となりました。
今、世界中で日本食がヘルシーだとして広まっていますが、その「日本型食生活」は単に和食や粗食のことではなく、1980頃の栄養のバランスの取れた食事が栄養学的に認められ推奨されたのが発端だそうです。
そして、1990年以降は、動物性食品と油脂の摂取が増えて、栄養バランスは崩れ始めています。その結果、肥満、糖尿病、脂質異常症、高血圧症、骨粗鬆症など、栄養の摂り過ぎや偏りによる、いわゆる生活習慣病が増えたのは皮肉な結果です。
摂取量の増えた脂質の中でもサラダ油などの植物油には健康を害する成分が含まれていますので、栄養のバランスとともに、油の摂り過ぎ、そして質も考慮しないといけませんね。
日本人が「日本型食生活」を見直すべくですね。
納豆にしらすとアマニ粉をかけました。
今日のようなご飯は、伝統食ではなく、日本人に合った新しい「日本型健康食」だと思います。
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