オリーブオイルと日本人
ー これは主人の寄稿です。ー
オリーブオイルと日本人
オリーブオイルは健康オイルとして認識され日本でもポピュラーになりかなり普及しています、一方で値段のバラツキや品質の分かりづらさ、”エキストラヴァージン”の表示偽装など問題も表面化しつつあります。
安全で本物のオリーブオイルを見分けるのはとても難しく、本場イタリア産でも生産量以上のオリーブオイルが流通しているなどオリーブオイルを取り巻く実態が取り沙汰されていましたので、予てから感心を寄せていました。
植物油に関心を持つ者としてオリーブオイルについて私見を記したいと思います。
結論を先に言ってしまうと
「日本人は取りたててオリーブオイルを必要としない」です。
そう思うに至るひとつのきっかけはこのテレビ番組でした。
「所さんの目がテン!」「オリーブオイルの科学」
http://goo.gl/5YuNFW
毎週日曜の午前7時からの日本テレビの科学バラエティ「所さんの目がテン!」で「オリーブオイルの科学」が放映されました。今年(2014)1月のことでした。
この時の内容は実に面白く、私にオリーブオイルに対する答えを与えてくれるきっかけになりました。
番組の中でひとつの実験を行います。下記のオリーブオイル3種類を名を伏せて日本人とイタリア人に少量味見させ、一番”美味しい”と思うものを選ばせたのです。
A:普及品エクストラバージン(約700円)
B:ピュアオリーブオイル(約450円)
C:高級品エクストラバージン(約4400円)
*全て500mlの値段です。
その結果、日本人(クッキングスクールの生徒10人)で、Cの高級品エクストラバージン(約4400円)を選んだ人は0。一方イタリア人は全員Cを選びました。
たった10人の結果とは言え日本人は高級品エクストラバージンオリーブオイルを美味しいと感じなかったのです。オリーブオイルの本場イタリア人と日本人のオリーブオイルに対する味覚の違いを象徴的に表していると受け取りました。
高級品エクストラバージンオリーブオイルには独特のクセのある味があります。それが良さでもあるのですが、このクセが日本人には馴染みがなく、クセのない精製された偽物を選んでしまうのです。
イタリアンのお店などで提供されるオリーブオイルも安価な偽物だと思っています。日本人が嫌がる本物の味のオリーブオイルを提供してお店の評判が落ちたら意味がありませんし、余程の高級店でもなければ、高価なEXVオリーブオイルは提供しづらいでしょう。そもそもオリーブオイルだけでなく植物油の質の大切さを知っている調理人は殆どいませんから、オリーブオイルに限らず正しい油はまず期待できません。
「本物」のエキストラバージンは、その健康価値が高い微量成分により「苦い」「青臭い」「喉の奥がヒリヒリする」「むせて涙が出る」味わいとなるそうだ。
”巨大産業に挑む勇気ある告発 エキストラバージンめぐるオリーブオイル偽装の闇”より
健康価値が高い微量成分とは主に、レスベラトロールやポリフェノールなどの抗酸化物質でこれが体に良い成分なのですが、このクセを美味しいと感じるかどうかが本物を見分けるポイントのようです。
脂肪酸としてのオリーブオイルの主成分はオメガ9系のオレイン酸で、この成分も確かに健康に良いのですが、オレイン酸は必須脂肪酸ではありません。他の脂肪酸から体内で合成できるからです。ですから特に摂る必要のない油ではないのです。
我々日本人でも美味しいと感じる本物のEXVオリーブオイルはあるようですが、表示だけでは味がわかりませんので、”美味しい”ものを見分けるにはかなりの選択眼が必要です。価格もかなり高価です。
そして、これが一番問題なのですが、日本人の味覚に合うとして大量に消費されている、安価な普及版EXVオリーブオイル(ネーミングがすでにアヤシイ)やピュアオリーブオイルは。その精製法から判断して、体に良いとは思えないことです。
(下記オリーブオイルの種類参照)
つまり、日本人が美味しいと感じるオリーブオイルは本物ではないうえに体に良くないのです。
故に、余程の選択眼と経済力がない限り、
「日本人は取りたててオリーブオイルを必要としない」 これが私の結論です。
オリーブオイルの種類と精製法こちらです。
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